2013年11月9日土曜日

必勝の運足について


先日浦波の運足について書きましたが、そもそもあの足の運びを思いついたのは、必勝の左足(さそく)部分を稽古していてのことでした。
そんなこともあり、たまたま素材となる動画も撮っていたこともあり(たまたま?)その必勝の左足部分について、自分の考えを簡単にまとめてみました。
あくまで個人的な考えですので、参考程度にお願いします。
また必勝の際に取る左足は右足ですが、右足で取っても左足と言うそうなので(ややこしい)以後統一して左足とします。

まず必勝の左足部分の手順を箇条書きにします。その後、箇毎の説明を。

1,足幅を広めに左太刀で構える。
2、前の左足を右足に引きつけ、右足を斜め前に出す(左足を取る)。
3,広く踏み出した右足に、重心を移し、打太刀に向かって向きを変える。
4,ほとんど足を踏み出さずに打太刀の左拳を打ち、引き下がる。

1についてですが、足幅を広く取るのには理由があります。狭い足幅で、広く左足を取ろうとすれば、上体がその分沈みます。狭い足幅から広い足幅へと変わるので自然そうなります。それが相手からは、はっきりと見えてしまいます。見えたからどうなのかは分かりませんが、仕掛ける前に動きの変化がはっきりばれてしまうのは、あんまり良くない気がします。かといって上体の変化を抑えるために狭い足幅で左足を取ると、仕掛けに最適な位置へと足を運べません。以上の二点の理由から、最初に足幅を広く取って構えています。

2は1で足幅を大きく取っているので、左足も広く取ることができます。この際に注意するのは、真横に右足を出さないことです。真横に出すと、移動した後に、打太刀と距離が離れてしまい、自ら踏み出さなければ左手への打ちが届かなくなってしまいます。なので斜め前に足を出します。
(動画では真横に足を踏み出しているように見える所がありますね。直します)

3で右足に重心を移します。この際の注意点をいくつか。まず重心を移し足を集めたら、打太刀に対して向きを変えます。大抵は注意の必要もないでしょうが、一応。また折角斜め前に移動したのですから、打太刀との距離は、一歩踏み出さずとも左拳を打てる距離になっているはずです。ので、足を踏み出さずにその場で懐を広く取って攻めを行います。懐が狭いと、それだけ自分の体と打太刀との距離が近くなります。危険です。
(やはり動画では、懐が狭いように見える所があります。これも直します、はい)

4まで来ればあとちょっとです。もう少しだけ我慢して最後までお付き合い下さい。
さて、ここまでこんなに手間をかけて左足を取っているのは、なぜでしょう。左太刀の欠点を補いつつ最初の仕掛けを成功させるためです。左太刀は、仕掛ける際の左拳が弱点になりがちです。そのまま仕掛けたり、左足が不十分(手順1にある狭い足幅のような)だと奥義之太刀にある無二剣の要領で、仕掛けた左拳をくねり取られてしまう危険があります。
また懐を狭くしたり、自ら踏み込んだりして、自分の身を寄せると、打太刀に左拳を抜かれた後の切っ先が、すぐ目の前に来るため非常に危険です。
この辺りは、稽古しながら検証した方が分かりやすいと思いますので、ここまでとします。
兎も角、そう言った手順を踏まえて、最初の仕掛けを完遂すれば、八割方成功ではないでしょうか。
その後のことについては、ここでは省きます。

以上です。
読み返してみると、まるで参考にならないような気がします。
何度も書きますが、個人的な研究による考えです。
また動画の動きにも多々の改良すべき点があります。やはり参考程度にお願いします。


ではまた。

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