2015年1月1日木曜日

切合廿七箇條

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて表題に書きましたが、新陰流には、そういう名前の一連の太刀があります。
あまり稽古する機会はありませんでしたが、少しずつやっていきたいと思います。
内容としては序、破、急、それぞれに九本ずつの太刀があり、全部で二十七となっています。
今回は取りあえず、序之太刀の部分を書き出したので、こちらに掲載します。
なるべく持っている原文のまま打ち出したのですが、間違いもあるかも知れません。
ご容赦下さい。
こちらを参考に、稽古、研究をしていけたらと考えています。
よろしくどうぞ。
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切合廿七箇條
 長岡房成著

切合廿七箇條
 今石舟斎自筆ノ書ニ因テ序次ヲナシ、使方ヲ考ヘ、左ヲ記ス。

序之太刀
 上段三ツ
 中段三ツ
 下段三ツ
  計九ツ

中段 三ツ
一、      右転
二、      左転
使太刀、打太刀共ニ中段(真直グ、セイガン)。
打太刀 来テ、使太刀ノ右手ヲ打ツ(少シ縦ノ逆ニ)。或ハ順ニ手強ニ、太刀カケ打チモスル。
使太刀 下ヘ抜ケテ右旋(打太刀ノ右ヘ廻リ)逆ニ右手ヲ打ツ。−−使太刀ハ右旋(三学ノ昔ノ使方ノ)村雲、猿廻等ノ如ク、打太刀ノ右手ヘ「逆ニ拳ヲ立テ」右転ト勝ツ也。
 其ノ侭少シク引ク。
打太刀裏ノ左手ヲ打ツ。
使太刀 左転ト(三学ノ昔ノ使方)浅ク打太刀ノ左拳ヲ勝ツ也。

三、      臥切(フシキリ)
打、使共ニ中段(真直グ、或ハセイガン)。
打太刀 来テ浅ク頭ヲ打ツ。
使太刀 後ロノ左足ヨリ一足引テ居敷キ打太刀ノ手ヲ勝ツ也。−−順、逆時ニ隨フ。
 共ニ三㔟

下段 三ツ
一、      摺巻入(スリマキイリ)
共ニ下段。
打太刀 小調子ニ小サク右拳ヲ打ツ。
使太刀 相架ケルガ如ク抜ケテ、逆ニ打太刀ノ右手ヲ打ツ也。
−−昔ノ斬釘ノ直ニ抜ケテ勝ツニ似タリ。又、今使フ右旋、村雲等ノ打チノ意ニシテ、打付ケ撞ク也。
−−ココガスリマキ入リノ処也。

二、      小詰切
小詰切ハ、共ニ下段。(今使フ小詰ヲ使テヨシ。江戸ノ小詰モ吾方ト同ジ)
打太刀 左拳ヲ打ツヲ、使太刀其侭打止ム。打太刀又打ツ。使、亦浅ク拳ヘ打付ケ、足ヲ継ギ進ミ撞ク也。
−−天狗抄ノ烏飛ノ如シ。

三、      村雲切
村雲切ハ共ニ下段。拍子ヲ不取ニ、今使フ村雲ノ如ク使フ。(江戸ノ村雲ハ悪シ)
 共ニ三㔟。

上段 三ツ
一、      括切(ククリキリ)
共ニ半開半向ノ靑岸構ニシテ少シ高シ。(上段也)
半開ノ捩(クネリ)打チヲ使フ也。

二、      越切
共ニ上段。真直グ又ハ僅カ靑岸也。
打太刀 太刀ヲ懸ケテ拳ヲ縦ノ斜(順ニ)ニ打ツ。
使太刀 和卜ヲ越拍子ニ使フガ如ク、浅ク越シ乗リ(載リ)勝ツ也。−−半被リニ取揚ゲ打ツモノ。

打・浅ク打ツ、使・越拍子

三、      付クル調子切
共ニ上段。
打太刀 大調子ニ大キクヤヤ深ク頭ヘ打来ル。
使太刀 和卜ノ付ケル拍子ニ勝ツ也。
 前ノ越切ト、只浅、深ノノ違ヒ計リ也。
 共ニ三㔟。

以上 序之太刀、本文(太刀目錄ノ)ノ如ク上段三ツ、中段三ツ、下段三ツ也。


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